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『夏の夜の夢』劇評をいただきました!(1)
先日ロンドンのグリーンウッドシアターで行われた公演について、プロの俳優であり批評家でもあるケビン・クウァムビィ博士にレヴューを寄せていただくことができました。クウァムビィ博士の経歴についてはご自身のサイトがとても詳しいので、そちらをご覧下さい。舞台俳優として幅広く活躍されるだけでなくTVにも出演し、例えば「シャーロック・ホームズ」などに出ていらっしゃいます。またシェイクスピア及びルネッサンス演劇についてキングス・カレッジ・ロンドンから博士号を取得していらっしゃいます。

以下では、グリーンウッドシアターでの公演についてのクウァムビィ博士のメール全文を、博士の承諾を受けてブログに転載します。長文ですので二回に分けて掲載します。翻訳は小菅新さんにご協力いただきました。

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ニックへ

大学新入生のための準備や、サセックスで発表する論文の準備におわれて連絡が遅れてしまいました。いま、ようやくメールを打つ時間ができました。

『夏の夜の夢』公演はとてもおもしろく、有意義な一夜となりました。ありがとうございます。今後『夏の夜の夢』のツアーが成功することを祈っています。少しアクセスしづらい場所での公演にもかかわらず、あんなに多くの人が会場に足を運んでいたことに驚きました。

では私なりに『夏の夜の夢』公演についての感想を書きたいと思います。

公演が始まる前にあなたに言ったように、大幅にもとの脚本を省略したことは賢明な判断ですが、危険もはらんでいます。一番の危険は省略によって見ている人が話を追いづらくなることです。幸いにも今回の公演ではそういった分かりづらい部分はありませんでした。会場に来ていた小さな子供たちでも熱心に話に聞き入っている様子がうかがえたことからも、そう言えると思います。

『夏の夜の夢』を上演するにあたってどの劇団でも悩みの種となるのが、この作品が劇中に音楽を盛り込む必要がかならず生まれることです。一場まるごと音楽が欠かせない部分もあり、おそらくはあの国王一座も自分たちなりに音楽を取り入れたのではないかと思います(訳注:国王一座〔The Lord Chamberlain's Men, The King's Men〕はシェイクスピア が専属の脚本家として在籍していた劇団)。今回のペンブルック・プレイヤーズの公演で特徴的だったのは音楽が劇中にうまく溶け込んでいたことです。もっとも目をみはったのは役者たちが合唱するシーンで、これは作品にまったく新たな一面を開いたように思います。

どの劇団の公演でも、必ずひとつふたつ際立った演技が見られるシーンがありますが、本公演では最初の一場面からメンバーたちが目に見えてそれぞれを補い合い、高め合っていました。トム・ケイン演じるシーシアス/オベロンは驚くくらいの成熟味をみせ、それは台詞の言いまわしや発声、そして立ち居ふるまいにも見られました。ケインの演技と、メーガン・プロッサー演じるヒッポリタ/ティターニアとが互いにうまくカバーしあっていました。プロッサーはヒッポリタ/ティターニアという難しい役どころでつい陥りやすい落ち着きや貫禄のありすぎる演技にはまらず、二つの役に真正面から向き合っていました。その結果アマゾンの女王ヒッポリタの力強さと妖精の女王ティターニアの威厳にふさわしい活き活きとした、性的魅力さえみなぎるような存在感を発揮していたように思います。

(続く)


JUGEMテーマ:演劇・舞台
Read in English >> Review by Dr Kevin Quarmby

Dear Nick,

Apologies for not having contacted you sooner but I had some fresher's preparation and a paper to give in Sussex so now is my first opportunity.

First of all, congratulations on a very enjoyable and worthwhile evening and every good luck with the tour. It was most impressive to see so many members of the audience in what is, for many, quite an out-of-the-way venue.

I am happy to give you my thoughts about the production.

As I mentioned when we met prior to the performance, to have reduced the play so drastically is both wise and fraught with potential dangers. Most significant is the threat that the narrative will become difficult to follow. Thankfully, this proved not to be the case. It was obvious that even some younger members of the audience were following the story intently.

A constant difficulty which seems particularly evident with Dream is the obvious necessity for music in the play. Whole scenes cry out for a musical accompaniment and it would be very surprising if the Chamberlain's Men at the Theatre were not able to add their own musicality to the piece. What was noticeable with the Pembroke Players production was the way this music was integrated into the play. I was especially impressed with those moments of choral work when fine voices added an entirely new dimension to the play.

In every production there are, of course, notable performances, although it must be said that an ensemble feel was evident from the beginning. Tom Cane's Theseus and Oberon demonstrated a remarkable maturity both in vocal delivery and in physicality onstage. This complemented Megan Prosser's Hippolyta and Titania. Prosser engaged with these demanding roles without ever falling into the common trap of becoming too matronly. This was a vibrant and sexual evocation of Amazonian power and fairy sovereignty.

(to be continued...)
| 公演・ワークショップ | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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"Shakespeare on the other side of the Globe..." Cambridge University Pembroke Players Japan Tour 2008 will perform "A Midsummer Night's Dream" around Japan. The link at the bottom of each article will lead you to the English version. Please forgive any inconveniences, articles are being translated backwards one by one... List of ENGLISH articles.
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シェイクスピア劇を通じた日英交流を目指す、ケンブリッジ大学ペンブルックプレイヤーズの今年の来日公演は「夏の夜の夢」。本公式ブログでは公演情報だけでなく舞台制作等裏話も提供していきます!どうぞお楽しみに!   mail
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